町には一人の女の子がいます

その町はいつものように朝を迎えると、いつものように人々が起きだして、いつものような動きを始める。
まるで祈りや儀式のように、あまりに見事に繰り返されるけど、はたから見るような人でもなければ、誰もそのことに気付かない。

町には一人の女の子がいます。

そんな町だから、何かが変わっても気付くことが少ない。
たとえ気付いてもそれを意識することはごく稀なこと。
気付いたところで特に何も変わらないのをみんな知っているから。
だから最初に気付くのは、変わることを最も望んでいる者たち。

町には一人の女の子がいます。

意識的にみんな気付き始める。
もう変わりきっているから。
変わってから気付けば、もう自分は変わった世界の住人になれる。
まぁ、楽ができる。
だから変わることを見ている人はとても少ない。
これは変わることを見た人たちの物語。

町には二人の女の子がいました。


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